健康保険証の廃止はいつから?2030年以降になくなる可能性も!?

2022年5月、現行の健康保険証を廃止にする方針であることが報道され大きな話題となっています。

そこで今回は健康保険証がいつから廃止になるのか、マイナ保険証の現状を踏まえながら解説していきます。

調査の過程で、2030年以降になる可能性も浮上してきましたので、今すぐ健康保険証がなくなるということはなさそうです。

政府が健康保険証の廃止を検討

報道によると、政府は今後の計画に盛り込む内容として、次の方針を明らかにしています。

  • 2023年度:すべての医療機関でマイナ保険証が利用できるような整備を義務付け
  • 2024年度:マイナ保険証と既存の保険証の使用のいずれかを選択できるようにする

上記の段階を経て、徐々にマイナ保険証を主とする(既存の健康保険証を廃止にする)保険制度を政府は計画しています。

それでは上記のことを踏まえて、既存の健康保険証の廃止がいつになるのかを解説していきます。

健康保険証の廃止はいつから?

以上のことを踏まえて健康保険証の廃止がいつからになるのかを検証すると、既存の健康保険証の廃止までには5年はかかる(つまり、2027年度以降)可能性は高いと考えられます。

まず先ほど紹介した、医療機関に課しているマイナ保険証の利用環境整備は後ろ倒しになり、2023年度に実現するのは難しいことが理由に挙げられます。

2022年5月時点で日本の医療機関の58%がマイナ保険証のカードリーダーを申請していますが、未だ19%しか普及していません。

この要因として、新型コ〇ナの対応や半導体不足などが理由として挙げられていますが、それらの問題は徐々に解決しつつあります。
しかし、依然として残りの42%がマイナ保険証の導入を申請していないところを踏まえると、マイナ保険証の使用環境整備にかかる費用がネックとなり、二の足を踏む医療機関が一定数いる可能性があります。
厚労省のホームページを見ると、マイナ保険証の利用環境整備には補助金が出ますが、それには限度があり、いくらかは医療機関が費用を負担する必要があります。

マイナ保険証導入にかかる補助金一覧

マイナ保険証導入の補助金

マイナ保険証を利用するための環境整備の状況次第では、政府が補助金の増額などで打開を図る可能性はありますが、システムの改修期間なども考慮すると、2023年度中の達成は難しいのではないでしょうか。

実際、下図のように医療機関がマイナ保険証を導入するまでの手順が厚労省のホームページに掲載されていますが、カードリーダーを申請後のシステム改修の見積もりなどの準備は各医療機関で行うことになっていますので、かなり面倒であると言えます。

また、利用者が既存の健康保険証からマイナ保険証に切り替えるためのハードルが高いのも、既存の健康保険証廃止が難しい理由になります。

2022年3月1日のデータでは、マイナンバーカードの普及率は42%となっています。
政府は、マイナンバーカードの普及のためにマイナポイントの付与などの政策を実施しまいたが、イマイチ成果は出ていません。

さらに、2021年10月から開始となったマイナ保険証の登録者数は2022年5月時点で1000万人に到達していないのが現実です。

これは日本の人口を1億人とすると、マイナ保険証の普及率は10%以下であることを示しています。
この数字を踏まえると、マイナンバーカードを全国民に普及させるにはまだまだ時間がかかるのは明白です。

以上のことを踏まえると、既存の健康保険証の廃止がいつになるのかを考えると、5年以上は時間が必要ではないでしょうか。

既存の健康保険証がなくなるのは2030年以降の可能性も

また、国民の生活が一変するような政策を実施する場合、政府は「周知期間」を設けることが通常です。
たとえばマイナンバーカードの発行は、2015年に法律が制定されましたが、実際に施行されたのは2018年です。

今回の健康保険証の廃止はマイナンバーカード発行以上にインパクトがあり、国民の生活に直結する政策ですので、周知期間+併用期間(既存の保険証とマイナ保険証)を設けると予想されます。

さらに既存の健康保険証の廃止は、医療機関をよく受診する機会が多くなるご年配の方への批判を買うおそれもあります。

日本ではご年配の方ほど選挙に行くという現状もあり、それらの票を失うのは与党である自民党にとっては大打撃になりかねませんので、2028年の参院選挙、2029年の衆議院選挙(解散がなければ)の後、つまり2030年以降に既存の健康保険証が廃止されることも十分考えられます。

【まとめ】健康保険証の廃止はいつから?2030年以降になくなる可能性も!?

今回は健康保険証の廃止がいつからになるのか、について解説しました。

現状、医療機関側も国民側も健康保険証の廃止に向けた準備がまったく整っていない状況を踏まえると、少なくとも2027年以降になると考えられます。

また、健康保険証の廃止は国民にとってメリットが見えにくい状況ですので、どちらかというと否定的な意見が多いため、既存の健康保険証の廃止の周知期間+マイナ保険証との併用期間を設けたり、政府(与党)が選挙対策に走ることを考えると2030年以降になってもなんら不思議ではありません。

以上より、今すぐ健康保険証がなくなるという事態は考えずづらく、まだまだ先の話であると言えます。