アイペフ(IPEF)とTPPの違いをわかりやすく解説してみた

2022年5月下旬から発足される見込みの新たな経済枠組み「IPEF(アイペフ)」。

既存の枠組みであるTPPとの違いがわからないと話題になっています。

そこで今回は今話題のアイペフ(IPEF)と、TPPの違いについてわかりやすく解説していきます。

この記事を読めば「アイペフ(IPEF)」の話題に遅れをとることはありません!

アイペフ(IPEF)とTPPの違いをわかりやすく解説!

アイペフ(IPEF)とTPPの最も大きな違いをわかりやすく解説すると、輸出入にかかる税金(=関税)に関する取り決めが一切ないことが第一に挙げられます。

TPPは下記の内閣官房の資料によると、工業製品のほぼ100%の税金が撤廃されており、「TPP参加国間が1つの大きな国(経済圏)を形成した」というイメージがしっくりくる枠組みになっています。

それに対してアイペフ(IPEF)は貿易による税金は既存のまま据え置きであることが決定しています。
アイペフ(IPEF)は、これまでの貿易よりもむしろ「デジタル貿易」に関するルールについての言及が主となっており、貿易に関しては加盟国に恩恵をもたらすものではないと言えます。

アイペフ(IPEF)加入により日本が受ける影響についてさらに知りたい方はコチラの記事がオススメとなっています。
この記事で少し触れた「デジタル貿易」についても詳しくなれます!

また、アイペフ(IPEF)とTPPでは参加国に違いがあります。
外務省のホームページによると、TPPの参加国は次の12ヶ国と明記があります。

オーストラリア、ブルネイ、カナダ、チリ、日本、マレーシア、メキシコ、ニュージーランド、ペルー、シンガポール、米国及びベトナムの合計12か国

外務省HPより

TPPはこの12ヶ国に加えて、中国も参加を申請しているという状況です。

一方アイペフ(IPEF)の場合は、アメリカを除いてインド太平洋に接する国々となっています。
アメリカのアイペフ(IPEF)結成の狙いは中国の覇権を阻止することにありますので、当然中国には声もかかっていないはずです。

アイペフ(IPEF)の参加国がどこなのか詳しく知りたい方は、コチラの記事ですべてがわかります!

以上のことを踏まえると、「TPPは各国間の税金をなくして加盟国間の物流を促して各国の利益を最大限にすることを狙いにした枠組みですが、アイペフ(IPEF)は中国を締め出して対抗する枠組み」というのがわかりやすい説明になります。

アイペフ(IPEF)はTPPのように普及した枠組みとなるのか

アイペフ(IPEF)がTPPのような普及した枠組みになるかと言えば、正直難しいと思われます。

その理由はアイペフ(IPEF)がTPPのように各国の貿易にプラスに寄与することはないため、特にこれまで中国を大きな取引先として貿易をしてきた国々にとっては、デメリットの方が大きくなる可能性があるからです。

アイペフ(IPEF)はTPPのように気軽に参加できない国も

例えば、インドネシアはアメリカの誘いを断りアイペフ(IPEF)不参加を表明していますが、これはインドネシアの最大の貿易相手が中国だからだと考えられます。
2022年5月24日追記:インドネシアは当初の報道と変わり、2022年5月23日にアイペフ(IPEF)に参加することが報道されました。

このことは、バイデン大統領がアイペフ(IPEF)の草案を打ち出した時から、アメリカ国内のコラムなどでも言われてきたことで、今後アイペフ(IPEF)に加入するメリットを打ち出さなければ、数年後には廃れてた制度になっていることも十分考えられます。

バイデン大統領はアイペフ(IPEF)が掲げる4つの柱(貿易、供給網、脱炭素、脱汚職)のうち賛同できるものだけ加入できるようにしたいと緩和策を打ち出しています。
しかし、アイペフ(IPEF)に加入するだけで中国に目を付けられる状況ができあがれば、バイデン大統領が打ち出すアイペフ(IPEF)参加国を増やすための緩和策も無駄になってしまう可能性が高いです。

今後イペフ(IPEF)がTPPと並ぶような存在になるのかは、バイデン大統領がアイペフ(IPEF)に加入することで得られる保障やメリットを打ち出せるかにかかっていると考えられます。

2022年5月23日には台湾がアイペフ(IPEF)参加拒否を表明

インドやインドネシアに加えて、台湾もアイペフ(IPEF)への参加を見送ることが判明しました。

台湾は「一つの中国」という政策を掲げており、中国の一部である台湾は昨今単独で国際的な組織に加入することは難しい状況となっています。
例えばWTOへの加入も中国・台湾同時となりましたし、2022年5月時点では中国も台湾もTPPに加盟していません。

このように今後も中国と深い関係にある国はアイペフ(IPEF)への加入を拒否する、という事態が頻繁に起こりそうです。

【まとめ】アイペフ(IPEF)とTPPの違いをわかりやすく解説してみた

今回はアメリカのバイデン大統領が打ち出したアイペフ(IPEF)とTPPの違いについてわかりやすく解説しました。

アイペフ(IPEF)とTPPの違いは、貿易で発生する各国間の税金の有無と参加国が大きな違いであることを紹介しました。

また、アイペフ(IPEF)がTPPと並ぶ枠組みになるのかは、中国から手を引かれても困らない保障やメリットが今後打ち出せるかによると考えられます。

2022年5月から発足するアイペフ(IPEF)が、中国の脅威になるのかは今後の制度設計次第となりそうです。

アイペフを提言したバイデン大統領がどこに泊まるのかを知りたい方はコチラの記事もご覧ください!
国賓だけあってかなり良いホテルに泊まるようです。

また、バイデン大統領の夕食会場「八芳園」についての記事もいかがでしょうか?
料理画像や値段を紹介していますので、バイデン大統領がどのようなもてなしを受けるのかがわかります!